起業家にとって、資金調達は事業を成功させるための重要なステップです。しかし、資金調達にはさまざまな種類や方法があり、どれを選ぶべきか迷うことも多いでしょう。 この記事では、資金調達の基本的な概念から、主な種類や方法、資金調達に向けて準備すべきことなどを分かりやすく解説していきます!

資金調達とは何か、なぜ必要か

資金調達とは、事業に必要な資金を外部から調達することをいいます。資金調達の目的としては、開業や起業、設備投資、新規事業の立ち上げなどさまざまです。

資金調達は、主に以下のようなケースで行われます。

  1. 自己資金だけでは事業を始めることや拡大することができない場合
  2. 事業の成長に合わせて人材や設備を増やすために追加の資金が必要な場合
  3. 事業のリスクを分散させるために複数の資金源を確保したい場合
  4. 事業の競争力を高めるために最新技術やサービスを導入したい場合
  5. 事業の売上や利益が安定しない場合
  6. 事業のキャッシュフローが不足している場合
資金調達は、事業を継続・発展させるために欠かせない活動です。

しかし、資金調達にはメリットだけでなくデメリットもあります。
例えば、

  1. 返済義務や利息負担が発生する場合がある
  2. 株式を発行することで経営権が分散される場合がある
  3. 資金調達先から経営支援や助言を受けることで自由度が制限される場合がある
などです。
そのため、自社の事業モデルや目的に応じて、最適な資金調達方法を選択することが重要です。

資金調達の種類とそれぞれの具体的な方法

資金調達には主に3つの種類があります。

  1. 自己資金
  2. 借入金
  3. 出資金
以下に、それぞれの仕組みと特徴をご紹介します。

1. 自己資金

自己資金での資金調達とは、起業家が自分自身や家族・知人から資金を集める方法です。
主な特徴として、

  1. 返済義務や利息負担がない
  2. 経営権や自由度が保たれる
  3. 十分な資金が手元にある必要がある
という点があげられます。

具体的に、自己資金として使えるものは以下のようなものです。

  1. 現預金
  2. 有価証券
  3. 不動産
  4. 退職手当
  5. 家族・知人からの借入
これらはすべて自分自身または身近な人から集められるものであり、返済義務や利息負担が発生しないか低いものです。
ただし、十分な額を用意することが難しい場合も多くあります。

2. 借入金

借入金での資金調達とは、起業家が銀行や公的機関から借りることで資金を集める方法です。
主な特徴として、

  1. 返済義務や利息負担が発生する
  2. 経経営権や自由度は保たれる
  3. 信用力や実績が必要である
という点があげられます。

具体的に、借入金として使えるものは以下のようなものです。

1. 銀行融資

銀行融資とは銀行から借り入れることであり、以下のような種類があります。

  1. プロパー融資:銀行自身の判断基準で融資するもの
  2. 制度融資:信用保証協会等公的機関から保証されて融資するもの

銀行融資は、一般的には、担保や保証人を求められることがあり、審査期間も長くかかることが多いです。しかし、低利で大口融資が可能であるというメリットがあります。

2. 日本政策投融資銀行(DBJ)融資

日本政策投資銀行(DBJ)融資は、銀行融資とは異なり、中小企業や地域経済の活性化に特化した融資です。
DBJでは、担保や保証人がなくても融資が受けられる場合もあります。このため、銀行融資よりも手続きが簡単で、迅速に融資が受けられる場合があります。

以上のように、銀行融資とDBJ融資はそれぞれ特徴があり、状況に応じて使い分けることが大切です。

3. 出資金

出資金での資金調達とは、起業家がベンチャーキャピタルやエンジェル投資家から出資を受けることで資金を集める方法です。
主な特徴として、

  1. 返済義務が"原則"ない
  2. 経営権や自由度が制限される可能性がある
  3. 成長性や将来性が必要
という点があげられます。

具体的に、出資金として使えるものは以下のようなものです。

1. クラウドファンディング

クラウドファンディングとは、インターネットを通じて多くの人から少額の資金を集めることであり、以下のような種類があります。

  1. 寄付型:資金提供者に対して何も返さない
  2. 購入型:資金提供者に対して商品やサービスを提供する
  3. 投資型:資金提供者に対して利益や配当を支払う
  4. 貸付型:資金提供者に対して元本や利息を返済する

クラウドファンディングでは、事業のアイデアやビジョンを広く発信することで、支援者やファンを増やすことができます。
また、返済義務や経営権の分散がない場合もあります。
しかし、目標金額に達しない場合は資金が得られない場合もありますし、プロジェクトの進捗や成果を報告する必要があります。

2. ベンチャーキャピタル

ベンチャーキャピタルとは、ベンチャー企業やスタートアップ企業に対して出資を行う投資会社のことを指します。
未上場時に投資を行って、投資先の企業が上場や成長した後に株式を売却もしくは事業を売却して、キャピタルゲイン(当初の投資額と株式公開後の売却額との差額)を得ることを目的としています。
ベンチャーキャピタルから出資を受けることで、大きな額の資金が得られる可能性がある他にも、会社によっては、経営支援やノウハウ、ネットワークなども提供してもらえる場合があります。
しかし、経営権や自由度が分散される可能性がありますし、成長性や将来性が必要で出資者からの期待も高くなります。

3. エンジェル投資

エンジェル投資とは、個人の投資家(エンジェル投資家)がベンチャー企業やスタートアップ企業に対して出資を行うことを指し、自ら起業した経験がある人や専門家・有名人などが多くいます。
エンジェル投資から出資を受けることで、信頼性や知名度が高まる可能性があります。また、経営支援やメンタリングなども提供してもらえる場合があります。
しかし、経営権や自由度が制限される可能性があるので、投資家との相性や信頼関係が重要になります。

おわりに

資金調達は、起業家にとって重要なステップですが、さまざまな種類や方法があります。
自己資金、借入金、出資金のそれぞれの特徴や条件を理解し、自社の事業モデルや目的に応じて最適な資金調達方法を選択することが重要です。
また、資金調達にはメリットだけでなくデメリットもあります。返済義務や利息負担、経営権や自由度の分散、出資者からの期待や報告などを考慮する必要があります。

後編では、資金調達のメリット・デメリットや実例を種類ごとに紹介し、状況に応じたおすすめの調達方法をご紹介いたします。
後編は現在執筆中です、更新をお待ちください!

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