プロフィール 須田仁之さんは、茨城県牛久市出身。江東区在住。1996年早稲田大学商学部卒業後、イマジニア社長秘書、ソフトバンクグループで衛星放送事業(現スカパー、ブロードメディア)、YahooBB事業立ち上げ、経営企画・事業企画畑。友人の経営するアエリア社にジョインしCFO就任。2004年に東証JASDAQ市場にIPOし、上場企業CFOとしてゲーム、IT、金融企業のM&A・PMIなどに携わる。現在は複数のベンチャー企業の役員・アドバイザー。2014年に関与先の弁護士ドットコム、クラウドワークスが東証マザーズ上場。日々、「関わる全ての会社(人)を成功させること」を研究中。

エンジェル投資家ではなく、エンジェル労働家

最初にエンジェル投資家になった背景として、学生時代についてやこれまでのご経歴をお伺いしたいのですが・・

まず1つ言いたいのですが、僕は一般的なエンジェル投資家じゃないと思いますね。どちらかと言うと「エンジェル労働家」ですね。「インベスター」ではなくて「ワーカー」とか「レイバー」に近いかなー(苦笑)。

な、なるほど!エンジェル労働家、新しいですね。須田さんは、新卒でエンタメ系のベンチャー企業に就職されたんですよね。幼い頃から、エンタメが好きだったんですか?

僕らが学生の頃はインターネットがまだ主流ではなかったので、テレビの影響力が大きかったんですよね。僕自身、小さい頃から大のテレビっ子だったので、バラエティ番組とかをよく見ていて、それくらいしか面白いと思えることが無かったんですよ。

そういう経緯だったんですね。

そんな感じで就活ではテレビ局や広告代理店志望だったのですが、大学時代は遊んでばっかりだったので、自己PRが全く書けなかったんですよね・・(笑)。不安だったので、バイトでためた貯金を使って、宣伝会議のコピーライター養成講座やマスコミ就職予備校に通ったりしたのですが、マスコミ就活は一次面接で全敗しましたね。

で、就職浪人しようかなって考えていました。

スダペディアの、「現実逃避し高田馬場のゲーセンに通う」の頃ですね(笑)

就活に失敗して現実逃避している中、せっかくだしいろんな会社も見てみようかなと思って会社説明会にも顔を出してみました。就活で出会った会社の大半のオトナは、「すごくつまらなそうなオジサンだな」って思ってたんですけど、1社だけ違ったんですよ。それが、「イマジニア」っていうベンチャー企業でした。イマジニアの神藏社長は今の僕と同じぐらいの40代だったと思うんですけど、就活で出会ったオトナで唯一「楽しそう」に見えたんですよね。

神蔵さんは松下政経塾出身で、政治家になろうと思ったけど志半ばで諦めて、トヨタ自動車に勤めた後に起業をしたという経歴でした。No.2の専務の方が、博報堂でクリエーターとして活躍した後に役員としてジョインされていて「博報堂なんか行ってもしょうがないよ」なんて仰っていて、その2人を見て、すごく「かっこよく」見えたというか、楽しそうに見えて、この会社に入ったんですよね。

では、たまたま出会った人たちに惹かれて、という形だったんですね。

そうですね、就活で偶然「ステキなオトナ」に会うことが出来たのが、その後の社会人人生に大きく影響している気がしますね。

sudax1

友人の誘いがきっかけで、エンタメから経営・事業企画の世界に

イマジニアに1年半勤められて、その後ソフトバンクに移られたのはどういったきっかけだったんですか?

僕が入社した年にイマジニア社が上場しました。まあ、僕は「上場」っていうことも何のことだかサッパリ分かりませんでしたけど。会社としては「拡大期」って感じでした。僕らの代が初めての新卒採用だったんですけど、社員40名ぐらいなのに、いきなり15人採ってました。 同期は早・慶・SFCの人が多かったんですけど、当時はベンチャー企業に行く奴なんてホント全くいなかったので、意識高いというよりは「クレイジー」な人たちが多かったですね。

入社早々にややクレイジーな我々新卒社員と一般社員の喧嘩が始まったりしたんですよ(笑)。

当時、シムシティというゲームを売るというのがメインビジネスだったんで、「秋葉原に営業に行けー!」と先輩たちから言われるわけですけど、生意気な僕らは「時代はインターネットだ!」とか反論して、シリコンバレーについて調べてたりしていて。 それで僕が1番仲良かった同期が、入社後3ヶ月くらいで辞めてソフトバンクに転職しちゃったんです。で、彼から「ソフトバンクの方が楽しいからこっち来いよ」と誘われて。でも僕は社長秘書という立場だったのですぐには辞められなくて、結局1年半後にソフトバンクに転職しました。

そこも人繋がりなんですね。

当時、ソフトバンクが「放送事業」を本格的にやろうとしていました。世界のメディア王と言われていたルパート・マードックのニューズ・コーポレーションとジョイントベンチャー(JスカイB社、現在のスカパー)を立ち上げていました。 その後、ソフトバンク本体に異動して、放送子会社の経営企画や上場準備を担当したり、Yahoo!BBというブロードバンド事業の立ち上げに携わりました。これに関しては、STORYS.JPに今年のはじめに書いたら少しバズりましたね(笑)。

今聞いても、ものすごいサービスの立ち上げに立て続けに携われてきたんですね。

その後、ソフトバンクの放送子会社だったブロードメディア社が上場(2002年)しました。実はそれと並行して友人のスタートアップ企業を手伝っていました。今でいう「副業」みたいなもんですかね。会社の上場を経験して一区切りついたので、フルコミットで友人の会社を手伝うことにしました。それが「アエリア社」で僕をソフトバンクに誘ってくれた友人が社長の会社ですね。取締役CFOとしてジョインして、短期間にまぁいろいろ紆余曲折あったんですけど、2年後(2004年)にアエリアが現東証JASDAQに上場しました。上場時は30人くらいだったんですけど、その後拡大したりM&Aしたりして、グループ全体が300人くらい、時価総額が600億円くらいになる頃まで走り続けましたね。

上場を2度も立て続けに経験されたんですか・・!

アエリアが上場した翌年に子会社のゲームポットも上場(2005年)しましたね。上場して「これからが大変だな」って思ってた中、「子会社も上場させようぜ」みたいな感じになって(苦笑)。初めての上場企業CFOをやりながら、2年連続上場準備ですよ。一息つくヒマが全くないという・・(苦笑)。

なので「何でこんなに短期間に上場できるんですか?」って相談がベンチャー企業の経営者から来るようになりました。

また、上場後にM&Aも積極的にやっていて、買収して子会社にしたところに役員として派遣されることが多くなって、「いろんな社長から経営相談を受ける」といった仕事が増えてきたんですよ。そういういろんな方向からの「社長からの相談」というのを何となく受け身でこなしているうちに、いつの間にか今のカタチになってしまったというのが正直なところですね。外部アドバイザーとして関わった1社目がここ、弁護士ドットコムだったんですよ。

sudax2

投資家と経営者を繋ぐ、経営者と現場を繋ぐ橋渡しに

なるほど、そうだったんですね。そういった支援と同時に、投資も行われていたんですか?

いえ、純粋にお手伝いとしてサポートしていただけです。そもそも個人として現金を全然持っていなかったですしね。社外役員やアドバイザーになって、その延長線上で「上場目指しますかー?」ってことになって、株主になる感じですかね。だから「エンジェル労働家」なんですよね(笑)。 投資家だと思われて、「目利きが良いですね〜」とか言われるんですけど、僕としては「いやいや、だって自分、働いているんで。労働者ですよ」って言い返してます。

だから今でも、僕は投資家と経営者の間に入ることが多いんですよ。僕が投資家側に回ってしまうと、多分、一緒に経営者を詰めることになっちゃってあまりワークしないと思うので、まあ「潤滑油」みたいな感じでいいのかなと。

なるほど、分かりやすい。では、金銭的な投資はあまり行われないんですね。

あくまで手伝っている延長線で株を持つ感じが多いので、無くなってもガッカリしない範囲の少額株を持つってのが自分に合ってる気がしますね。本当のエンジェル投資家さんはご自身の個人資産がたっぷりあって投資余力が大きいんだと思います。あと、しっかり目標リターンとかを計算したりされてるんじゃないですかね、僕はテキトーなので向いてないですね。

では、支援においてはどういう基準で引き受けるんですか?

一旦、話だけは聞きますね。だいたい知り合いからの紹介が多いです。社畜が長かったので、未だに強引な人には弱いかもですね(笑)。

支援先多いですね。(名刺の裏に沢山載っている)この中でメインでがっつしサポートしているところはどこですか?

「(支援先の)メインはどこですか?」っていうのが、嫌な質問の1つですね(笑)。東大志望の子に「国語数学理科社会英語のどれがメインですか?」って聞いてるようなもんですね、全部高得点を取らないと受からないじゃないですか。この記事によってその質問が来なくなること願っています。

では、どんなジャンルや業界に注目されていますか?

元々は、アエリアやスカパーなど、ゲームやエンタメ業界出身なので、本当はそっちの方が得意なんですけど、ここ最近だと、弁護士ドットコムやクラウドワークス、FiNCなどBtoBが多いですね。こういうのは時流もあるんですかね〜。

どういったスタンスで支援先と携われていますか?

経営陣とのコミュニケーションはもちろんのこと、なるべく現場の方々とも直接コミュニケーションとれるようにしています。なので、会社の飲み会とかにはなるべく参加するようにしています。忘年会シーズンとかはちょっとヤバイですね。最近、ちょっとカラダが持たない感じはしてきていますけど(笑)。

実際に、どういったサポートをされていますか?

基本は、経営会議に参加する感じですね。まだ小さいスタートアップでしたら、起業家と1on1の壁打ちのミーティングをすることもありますし、ある程度の規模の会社だと役員や事業部長も交えた経営会議で発言をしていくという感じですね。

あとは受け身な人間なので、社長から「●●お願いします」ってfacebookメッセで相談がきたら、「すぐやる」感じにしてます。社畜時代のクセですね(笑)。でも優秀な社長ほどガンガン相談が来ますね、これは間違いない。

会社によって、売り上げを伸ばす方法が必要なところもあれば、追加の資金調達が必要なところもあれば、採用の拡大が必要なところもある。あとは役員間や投資家とのコミュニケーションの調整に入ることもありますね。

なるほど、仲裁役ですね。

「誰かを紹介してくれ」という人や会社の紹介も多いかな。あと「須田さんだったらどうしますか?」っていう重要な意思決定に関する確認や、人事・組織に関しての相談なども。

とにかく仕事って「コミュニケーション」が大事なので、facebookメッセやslackでのデジタルなコミュニケーションは頻繁にきます。だけど、それだけではやはりダメで直接の対面コミュニケーションも重要ですね。なので「経営合宿」もよく参加しますね。

これだけ支援されている企業も多いと、大変そうですね。

まだまだ余裕ですね(笑)。

sudax3

強引さがあり、巻き込み力のある起業家を尊敬する

いろんな方にお会いしていると思いますが、須田さんはどなたの影響を受けてこられたと思いますか?ちなみに、ご兄弟がいらっしゃいますよね。

兄が2人いますね。10歳上と8歳上で年が離れていたので、常に一回り上のレベルの会話が出来たのはラッキーでしたね。あと、1番上の兄貴が勉強得意で、2番目が運動得意タイプだったので、僕は両方を見ていいとこどりをするようなハイブリッドタイプでした。3人の共通点で言うと、恋愛については全員モテないってことぐらいかな(笑)。

お話を伺っていて、須田さんはものすごく人から親しまれると思いますし、須田さん自身も1人1人の人柄や性格を見られている方なのかなという印象を受けたのですが、共通点とまで言わなくても、「起業家の、◯◯が良いからサポートしよう」と思えるのはどんな方ですか?

今までだと巻き込み力がある人ですね。僕は20年社畜をやってたんで、基本「受け身」で上司に言われることをやるっていうスタンスが染み付いている。なので、強引な人には未だに巻き込まれてしまう「巻き込まれ男子」ですね。毎日のようにfacebookメッセ送ってきたりする社長いますからねー(笑)。

でも40代に入って、これからはもう少し一緒にいて「楽しい人」とか、感性に委ねた付き合いをした方がいいかなとも思い始めてます。

なるほど、面白いですね(笑)

あとは、縁とか付き合いの長さみたいなところも重視し始めていますね。当たり前ですけど、知り合ったばかりの人よりも付き合いが長い人のほうが信用出来ますからね。2007年くらいに「学生起業家支援ファンド」ってのを、旧ネットエイジ(現ユナイテッド)さんと一緒にやっていました。その頃、早稲田大学のインキュベーションセンターのメンターをやったり、多くの学生起業家と知り合いました。あれから10年経って、未だに付き合ってるんですけど、もうさすがに腐れ縁になってきて、「何となく株主になる」というケースもあります。「腐れ縁株主」ですね(笑)。

一方で知り合ったばかりの人たちを支援しても、なかなか上手くいかないこともありました。僕もノリが軽いので、安請け合いをしてしまうんですけど、軽く扱われてしまってビジネス的に「何回か抱かれて終了」みたいな。僕は都合のいい女的な感じだったかもなと(笑)。

ただ、僕がこういうスタイルで本格的に仕事を始めたこと自体、ここ3〜4年のハナシなので、まだまだ模索中ではあります。

人付き合いの長さとかは大事だなぁ。

では、もしこの記事が出た時に「須田さんとお話したい!」と思った場合には、どうしたら良いでしょうか?

気軽にfacebookメッセでもください。あと、たまに暇なときツイッターで「今、ヒマです。誰かお茶しませんか?」と呟いているので、そちらから来ても頂けると助かります。

(facebookを確認して)そういえば東野さん、蟹座ですね・・。

え、はい、蟹座です!

なんかちょっとね、僕と似てる感じがしました・・(笑)。

経営者の情報をまとめ、データ分析をしている=最適化ツール

それは、もし私がご相談したら意外とプラスになるんでしょうか(笑)

いや、そういう意味じゃなくて、僕、個人を「データ」として捉えたとき、名前よりも「誕生日」や「出身地」とかを重視するんですよ。名前ってそれ自体には情報ほとんどないじゃないですか。

sudax4

サラリーマン時代は大抵上司は1人だったので、その人の性格を把握すればやりやすかったのですが、今のような仕事でたくさんの人と仕事するようになると、当たり前ですけど、みんな性格が違うんですよね。リーマン時代の上司に使っていたロジックややり口が通用しなかったりするんです。

付き合っている社長の性格と著名な経営者の性格とかを調べていくうちに、誕生日とか星座とかも気にするようになってきて、そのデータをエクセルで打ち込むようにしました。600人ぐらいかな。

今、このビッグデータを僕のパソコンと僕の脳にインプットして、僕のAIでディープラーニングさせているところですね(笑)。まあ、傾向値や独自のアルゴリズムを研究中です、はい、半分ウソですけど半分ホントですね。

確かに、さっきすぐに蟹座って出てきたのは面白いですね・・。ちなみにこれはどうやって勉強されたんですか?

同世代の友人とかに「オレって今後何したらいいかな?」とか喫茶店で相談してたときに、「須田さんって人間分析とか向いてそう。何かやってみたら」って言われて、まとめ始めたんです。

須田さんの他のインタビュー記事で、生産性を大事にしていたり、論理をまとめるべきというポイントについて多く発言されているのを拝読したので、なんだか意外です・・。

あれはまあ仕事だから効率的にやっているだけであって、要するに「早く終わらせたい」ってだけですね。僕の本質的な志向ではないですね(笑)

少しビックリしました(笑)

ドライにサクサク仕事を進める一方で、自分の中では本当は感情だったり共感力、目に見えない・言葉にできないことの方が重要だなぁと思っていますね。言葉に表現できずに起こるミスコミュニケーションも多いし、そもそも何かを言葉に出来ないって時点で難易度が高いので、まあ、正直、毎日いろいろ大変ではあります(笑)。

sudax5

あぁ〜、ものすごく分かる気がします。

大体ベンチャー界隈で著名な人の星座は暗記してるかも。過去AngelBaseで取材受けてる人だと、家入さんはやぎ座でしょ、柴田さんはさそり座だよね、赤坂さんはてんびん座。あ、有安さん覚えてないかも・・。俺のビッグデータに入ってないな。(facebookを確認する)facebookに誕生日が書いてない!(笑)。追加しなくては・・。

こんな感じでちょくちょく自分の頭の中のデータベースを更新・追加してるんですよ。出身大学、出身高校も追加したりして。

大学だけでなく高校まで登録されているんですね!

ふざけた話になっちゃってる気がするので、真面目な話をすると、地頭チェック的に大学だけじゃなくて高校チェックもなにげに重要。採用前の履歴書チェックとか毎日のようにやってますからねー。あと、ベンチャーは地方出身者が多い、とか。

そういえば、私たち3人とも北関東出身ですね。

北関東はね、関東の田舎モン的な思考の人が多いかもね。群馬だったら、TLMとか堀江くんもか。僕は茨城なんですけど、茨城出身のベンチャー界隈数人で年一飲み会やってるんですけど、まあ、あれはヒドイヒドイ。個人名を出すことはここでは控えておきますね(笑)。

sudax6

面白いですね・・(笑)

何のハナシしてるんだこれ。大丈夫かな?!AngelBaseのコンテンツになる?(笑)。

裏目的としては、その人の、人柄を引き出したいという思いがあるので、バッチリです!(笑)。だから、趣味や生い立ちの話も伺いたくて。

趣味かー。これまで取材した他の人たちって何て答えていますか?趣味は特に無いかもなー、ぶっちゃけ仕事と家庭で精一杯ですね。70歳ぐらいになって時間に余裕ができたら、趣味に打ち込みたいですね。

大切だけど、複雑だからこそ読み解こうと努力する「人との繋がり」

須田さんが大事にされている格言は何ですか?

格言ではないけど、最近仕事で実感することは、ピクサー創業者のエド・キャットムルの、「人と人との相互作用は相対性理論やひも理論よりもはるかに複雑」という言葉かな。人が3人や4人と集まると、関係性について相当真剣に計算や考慮しないと、ものすごく難しいんですよね。 人間を解読するためのデータとして「DNA」があったりするわけだけど、もっと広義なデータでは宇宙や時間の法則のなかで「誕生日」とかがあって実はバカにできないかもなって思い始めてますね。所詮、人間が認識できない高次元な法則があるような気がして。

このままだとスピリチュアル投資家って言われるかもしれないなぁ(苦笑)。

sudax7

それ良いですね(笑)。須田さんが、人生を通じて実現したいことはありますか?

うーん、難しいですね。模索中です。ただこれまでの判断軸としては「楽しいかどうか」で判断してきた気はしますね。それが辛いものであったとしても。若い頃はそれが「ベンチャー」だったんだと思います。あとは、ベンチャーって一定の確率で当たれば良いとか言われるし、リターンが云々という話になりがちだけど、僕としては、関わった人や会社は全部成功させたいな、させなきゃとは思ってますね。やるからには、打率10割にはしたいなと思いますね。クソ難しいですけど。。。

楽しいことと、結果を出すことのバランスは難しいですね。プライベートや、家族と過ごす時間って、仕事と違って効率化できないし。

たしかに。そんな須田さんは、今の日本の起業環境において何が足りないと思いますか?

起業家は増えているから、NO2、NO3の経営幹部が増えていくことが大事だと思いますね。社長はぶっ飛んでる人が多いんで、その彼らを柔軟に支えられる人が増えて欲しいなぁとは思いますね。